高血圧

<概要>

一般的に高血圧症は、原因がはっきりしないものを本態性高血圧、原因が特定できるものを二次性高血圧と分けられています。血圧が高くならないための予防、毎日の規則正しい食生活を送ることが大切になります。

日本では高血圧症として本態性高血圧が約90%を占めています。本態性高血圧の場合は原因が不明であるため、個人が受け継いだ遺伝的な素因に生活習慣や環境の要素が加わることで、血圧が高くなると考えられます。そのため高血圧の予防・改善のための生活習慣・食生活を変えるなどして通院療養やご自身で養生をしながら、じっくり取り組むことが大切です。

二次性高血圧は他の病気や臓器の不調、薬の副作用による原因で発症するものをいいます。高血圧改善のため、その原因の治療や薬の使用やめることで、高血圧症状が軽快していきます。高血圧の予防のため、毎日の規則正しい生活を送ることが非常に大切になります。

<治療について>

高血圧は動脈硬化に起因するケースがほとんどです。硬化した動脈を弾力のある状態にしていくということは時間がかかります。しかし鍼灸治療を定期に行えば血圧の安定が望めます。降圧剤などを飲用されている方は薬と併用して、鍼灸治療を受けていただくことをおすすめしております。

高血圧症を東洋医学で考えると「肝」「心」「腎」などの臓腑がおおむね関わっています。これらの臓腑の調子が崩れると、からだの中に熱が発生します。熱は上半身に上がってくる性質があります。よく「頭に血がのぼる」という表現がありますが、この状態ではからだや神経が興奮しやすくなります。からだに過剰な熱が発生する状態が慢性的に続くと、やがて高血圧症になります。ツボは先ほどの3つの臓腑のバランスを調整するためのヵ所を用いることが多いです。そして興奮状態をやわらげるために肩から背中の反応を診て、これに施術を加えます。リラックスして受けていただくほど効果が出やすい疾患のため、からだにここちの良い刺激の経絡治療がとても有効です。