ぎっくり腰 宝塚市 60代 女性

【主訴】左腰の動作痛(急性腰痛)

来院される4日前に、かがみ作業で腰を痛める。その翌朝には、強い痛みで動けなくなる。2日ほど安静して整形外科で検査、腰椎などには異常なし。痛みがなかなか引かないため鍼灸に期待を持って来られる。

【愁訴】

他の疾患で、飲用するお薬の副作用あり。他の愁訴は省略。

【治療1回目:3月15日】

右肝虚証と治療方針を立てる。

右曲泉、左商陽、左豊隆、左光明のツボに鍼を施す。

背部の反応部に接触ていどの刺鍼を行う。膝裏にあるツボ、委中下にある血絡に知熱灸(※痛めた部分の炎症を抑える目的)を行う。

最後に、右外関と左足臨泣にそれぞれ2つと1つ知熱灸。動作痛の軽減を確認し治療を終える。

【治療2回目:3月20日】

前回の治療後に半分以上痛みが軽減したために、用事でたくさん動いた。その際、反対側の右腰が痛くなる。

右行間、左商陽、右豊隆へ鍼を行う右肝虚証で治療。

左仙腸関節に知熱灸を加える(※骨盤のズレを矯正するため)。術後に痛みの軽減と動作の改善を確認して2回目を終える。

【治療3回目:3月24日】

その後、経過は良好。日常動作を行う上で、注意していれば痛まない。痛みを忘れてかがみこんだり、寝返りをうったり、腰を大きく動かすと痛みが少し残るほどに改善。

同様に治療を行う。

【治療4回目:3月27日】

よほど無理をしない限り、動作痛はない。

念のためにあと数日は、できるだけ安静にしていただくようにしてもらい右肝虚証で治療を行い腰痛治療を終了とする。

【治療家からひとこと】

ぎっくり腰は、腰部の筋繊維の損傷による炎症で痛みが激しくなります。そのため毎回の治療には、痛めている患部は触らずにからだの回復力を高めるために鍼灸を行いました。炎症が早く収まるように、お血(血の滞り)の処置をして、骨盤のズレを正すと痛みが速やかに回復に向かいます。ギックリ腰が再発しやすい方には、その予防にもなります。

どんな治療をするの?くわしくはこちら ⇒ 『ぎっくり腰の治療について』