低血圧

<概要>

本態性低血圧(ほんたいせいていけつあつ)

特別な原因がなく、血圧だけが常に低い状態をいいます。低血圧の体質とされるものです。産まれつきの体質、遺伝性があると考えられています。

起立性低血圧(きりつせいていけつあつ)

急に立ち上がったり、長い時間立ち続けていると、血圧が下がり立ちくらみやめまいなどを起こす症状です。普段は、血圧が低くない場合でも、起き上がった際の血圧変動の差が大きいことが特徴です。

血圧を調節する自律神経のはたらきがアンバランスになるために起こるとされており、中高生に発症する起立性調節障害の特徴と類似しています。

<治療について>

東洋医学では、人のからだは気血(きけつ)が巡るために、機能的に動くと考えます。

内臓や筋肉、目や耳などのさまざまな器官も、正常に働きを保つためには気血の巡行が欠かせません。

頭をふくむ上半身に気や血が巡行していないと、目がしっかりと開きにくい、うまく考えがまとまらない、集中力が続かないなどの症状がでてきます。

頭の頭頂部にある「百会(ひゃくえ)」というツボには、気血を上げ下げ調節できる作用があります。

同じように、手や腕にも上半身の血の流れを促すツボがあります。また「右の足三里(あしさんり)」にも気や血を上げる作用があります。

からだ各部への血行に偏りが出ないように、鍼灸で調子を整えていくと低血圧から起因する諸症状は改善されていきます。