腰椎分離症・すべり症

【概要】

腰椎分離症というのは、腰椎の後方部分に亀裂が入って関節 が分離した状態をさします。発育期の10代に激 しいスポーツを行っていた人に多くみられる、疲労による骨折の一種です。

腰椎すべり症というのは、分離した腰椎が前方へすべっている症状をさします。腰椎には、馬尾神経を入れた硬膜管が通る孔があり、これを脊柱管といいます。腰椎がすべることによって脊柱管が狭くなり、神経根が圧迫されて症状が出ます。

分離症は10代で発症しやすいのですが、それが原因となってその後徐々に分離すべり症に進行していくケースがあります。

実際は、レントゲンの検査などで腰椎分離・すべり症があっても、腰痛の症状が全くない方も多いです。

【治療について】

神経根圧迫により立ったり・歩いたり・座って圧迫を受けるとお尻や太ももの部分が痛むなどの支障が生じれば、神経の圧迫部分を軽減させる様に、からだの筋肉や骨格のバランスを整えていく治療を行います。

これを力で整えるという方法ではなく、ツボへ軽微な鍼を行うことでからだの緊張を取り、骨盤のゆがみが正常にもどしていきます。

腰部の症状は「肝」と「腎」という臓腑(東洋医学でいう臓器)が関わっているケースが多く、ツボはこれらを考慮して使用していきます。

 また局所(患部)には血の滞りがよくみられます。その状態が腰部に診られれば温灸(おんきゅう)というお灸を施します。熱くなく、痕も残りません。

痛みやしびれ、長く続いている慢性的な症状でも治療を行えば必ず軽快していきます。