蓄膿症(慢性副鼻腔炎)
<蓄膿症の概要>
何らかの原因により、鼻の入り口にある鼻腔の炎症が長引くと、鼻の奥の副鼻腔に炎症が起こります。
これを副鼻腔炎(ふくびくうえん)といいます。
副鼻腔は、普段は骨に囲まれた空洞の状態ですが、副鼻腔炎が長引くと空洞部分に膿(うみ)が発生・蓄積し、この状態が続くものを慢性副鼻腔炎、いわゆる蓄膿症(ちくのうしょう)と呼びます。
<治療について>
東洋医学では、熱や冷えが身体の特定部分に偏(かたよ)ることで、炎症が起こると考えます。
例えば、冷えのぼせがきつい体質で、顔面部とくに鼻周辺に熱が滞っていると鼻が詰まりやすかったり、鼻が常にグズついたりスッキリしないというケースがあります。
このケースですと、顔面部や上半身に滞っている熱を、下部へさげるためのツボへ鍼灸を施します。この際、患部(鼻周囲)に鍼(はり)を直接行うことはなく、主に手足や背中のツボへ施術をいたします。
また、東洋医学では「肺」は身体に不必要なものを排泄するために下部へおしさげる機能があると考えます。身体の上部に停滞している、熱や余分な水に対して適切に対処するためには、肺(はい)の機能を正常にするためのツボもあせて使います。
患部(症状のある部位)の熱の停滞が改善していくにつれて、鼻が通りやすい、鼻水が出やすくなるなどの経過とともに、症状も軽快していきます。
現代増えているアレルギー疾患、その多くは身体が弱っているため、免疫機能ががんばって働きすぎることが引き起こす過剰反応と考えられます。
鍼灸で身体の弱りを正し、本来の身体の力が発揮できるようになれば、蓄膿症(慢性副鼻腔炎)をはじめアレルギー疾患は改善していきます。
副鼻腔炎の治療体験談はこちら ⇒ 『西宮市 副鼻腔炎 8才 男児』