食中毒・食あたり症状
<概要>
日常生活で食中毒が発生する原因は、細菌性やウイルス性のものが多いです。症状は、下痢、嘔吐、腹痛、発熱の4症状が主になります。
食中毒の原因となる細菌やウイルスによって下痢が激しかったり、嘔吐が激しかったりします。原因と考えられる食事の時間から発症までには潜伏期間があります。これは菌によって様々であり、早いものなら数時間後に、遅いもので5日後ほどで発症します。からだの調子がいつもと違う感じがする、風邪の初期症状の様なはじまり方をする症状もあります。
※激しい腹痛や発熱、嘔吐、血便などを伴うときは要注意。早く病院へ行くようにしましょう。
<治療について>
鍼灸では胃腸の諸症状に対処できる方法が多くあります。胃腸など消化器の失調は体力を落とします。そのため臓腑でいうと「脾」「胃」「大腸」に働きかけるツボを使い消化器の変調を修復へ向けて、体力を養うように治療を行います。
次に、足裏にある「裏内庭」、下肢の「豊隆」「築賓」というこれら解毒作用の強いツボに、反応を診てお灸をくり返し施します。からだに入った毒素を排出する機能を促すため、食中毒といった感染症でも適切な処置を行うことにより、早くからだが軽快に向かいます。また蕁麻疹(じんましん)の対処も可能です。
<注意>
およその細菌性食中毒では、下痢、嘔吐の症状を伴います。この際に下痢止め薬などの使用はさけてください。からだは原因菌が生成する毒素を排出しようとして下痢・嘔吐をします。下痢止め薬を服用すると原因菌や毒素を体内にとどめてしまうことになります。また下痢や嘔吐が続くと体内の水分やミネラルを急速に失いますので十分水分補給をするようにしてください。ポカリスエットなどスポーツ飲料がおすすめですが、飲む際には常温状態にしてある方が胃腸への負担も少なくなります。