胃酸過多症

<概要>

胃酸過多症は、胃液に含まれている胃酸の濃度が異常に高くなってげっぷ、胸やけ、胃酸が口に上がってくるなどの症状があらわれます。また空腹時の胃の痛み、胃もたれなどの症状をよく自覚されることも胃酸過多の診断指標となります。ここで気をつけたいことは、これらは慢性胃炎、十二指腸潰瘍、胃がんなどでもみられる症状でもあります。そのため一度病院を受診して検査を受けるようにしてもらっております。

原因としては食生活の欧米化、胃内環境、ストレスなどが絡み合って胃酸過多になるケースが増えている傾向にあるようです。最近では若い人に増加傾向であるといわれる理由も頷けます。

<治療について>

背中には各臓器の反応が出やすいため、診察と治療の両方の目的で診させていただきます。ちょうど胃の裏にあたる背中の部位にも胃・消化器系の諸症状を治療出来る「胃の六つ灸」という代表的な部位があります。

東洋医学の臓腑でいうと「脾」「胃」「肝」をよく診察していきます。脾と胃は消化器の変調、肝はストレスから起こるからだの変化に対処できる臓腑であります。もちろん一人ひとりの体質を重視する東洋医学では、どの患者さんにも当てはまるものはまずありません。これ以外のアプローチは多いため、その患者さんの体質や発症原因を考慮して診察と治療が行えるのです。また鍼治療に合わせて、できるだけ簡単に行える食生活・養生法もお伝えしていきます。