胃・十二指腸潰瘍

<概要>

病態としては胃や十二指腸の内壁部にある粘膜下の組織が、表面に出てただれている状態をさします。

ひどくなると穿孔(せんこう)といって穴があいたり出血を起こしたりするケースもあります。胃が分泌する酸やペプシンによって胃や十二指腸の内壁を壊してしまうので、「消化性潰瘍」と呼ばれます。

通常の胃や十二指腸は、酸やペプシンに傷つけられないように、粘液によって防御されています。しかし何らかの原因でこの仕組みがうまく働かなくなったときに、潰瘍が発生しやすくなります。男女比は3対1で男性が多くなります。。

症状としては「みぞおち」の痛みが代表的です。胃や十二指腸潰瘍では空腹時に痛むことが多く、食事をすると痛みがおさまるのが特徴です。嘔吐、食欲の低下、背部痛などを伴なうことがあります。

<治療について>

胃や十二指腸潰瘍でも各個人により発生の原因が違います。

食生活、ストレス、胃内環境、体質的な要因などが多くの原因があります。そのため治療方針は、問診(症状の発症に至るまでのことを伺う)と診察をしてから、現在の患者さまのお身体の状態を診てから決まります。

東洋医学では、からだの変調を臓腑(内臓)の弱りがあるためと考えていきます。

少し東洋医学の臓腑についてふれてみますと、消化器の働きは「脾」、心因性のストレスなどが関係すれば「肝」「心」などの臓腑の調子をよく診察していきます。そこから他の臓腑とのバランスを診察し、発症した原因とどう関わるかを考察して治療方針を立てます。

その患者様の体質や体力も考慮に入れて治療を行いますので、胃腸症状だけではなく、内科疾患全般にも鍼灸治療の効果が期待できます。

現在、増えつつある胃十二指腸潰瘍にお悩みの方は、一度ご相談ください。