耳鳴りと鍼灸治療

<概要>

外耳炎や中耳炎などの疾患、首肩の緊張、外傷による鼓膜の損傷、加齢性の難聴、血圧などの循環器の疾患、糖尿病などが耳鳴りの原因となります。しかし、病院での診察を受けても原因がはっきりつかめない症状を多くの方が訴えられているのが実状です。

耳という器官はきわめて敏感にできています。そのため血管の中を血液が流れる音など、からだの内部の雑音を拾いやすいものです。

またストレスとの関係が非常に強いことから、自律神経の関与も疑われます。耳鳴りの多くは実体不明な症状であることが多いです。医学的な診断では異常が見当たらない場合は、どうしても原因不明の分野である更年期障害や突発性難聴やメニエール病の枠にあてはめられるケースが目立ちます。

<治療について>

まず原因疾患があれば、それに対してからだの状態を診察していきます。外傷の後遺症を除けば、耳の部分だけで症状が起きるということはありません。

東洋医学では人のからだの気や血の流れの状態を把握することを重要視しています。気や血の流れが滞っていたりすると、からだに冷えや熱が部分的に偏ってあらわれることがあります。例えば冷えのぼせのように、足が冷えて頭が熱っぽいなどの症状が分かりやすいでしょうか。からだの状態によって発症原因はさまざまですが、耳鳴りはこれと同じような状態でも発症します。

このような場合ではからだの内から気や血の巡りを良い状態へと向かわせることが必要になります。からだの冷えや熱、気や血やからだの水分代謝の状態、臓腑(東洋医学の臓器)の変調を診察してから治療にかかります。

首肩の緊張を和らげるマッサージや整体などではなかなか改善しない耳鳴り、どこへ行っても原因がはっきりしないものも、鍼灸治療を行うと案外スムーズに解決します。

 

治療体験談 ⇒ 『西宮市 耳鳴り・難聴 30代 男性』