顔面けいれん・まぶたのけいれん

<概要>

片側顔面けいれん

顔の表情を作る筋肉が自分の意志に関係なくピクピクとけいれんする疾患です。はじめは眼周囲(まぶた)のけいれんにはじまり、進行すると同側の頬や顎、口もとなどへ広がり片側の顔の筋肉が大きく引きつることがあります。

初期は、症状がときどき現れるものでも、進行するにつれて発症頻度が高くなり、けいれんが持続性となって、就寝中にまでおよぶこともあります。

片側顔面けいれんの主な原因として

①顔面神経が頭の中で血管によって圧迫刺激されて起こる。

②顔面神経麻痺の後遺症である。

③疲労やストレスなど精神的な緊張で起こる。

などがあります。

眼瞼けいれん

症状には、まばたきが多くなる、目が開けにくくなる、まぶしくて目を開けてられない等があります。初期はドライアイと症状がにているため間違われることがあります。

片側顔面けいれんと同様に、40代前後の女性、ついで中高年の男性の発症が多いとされます。

この疾患は、片側顔面けいれんほど、ピクピクとけいれんすることはありません。名前が似ており混同してしまいそうですが、2つは違う疾患です。

<治療について>

体力や免疫力が低下した際にからだの血行(血液の循環)がわるくなることはよく知られています。

神経伝達や筋肉の働きも、血液により滋養されて、その本来の機能を発揮することができます。そのために全身の血行を改善して、からだの治癒力を高めることが顔面けいれんの治療には重要です。

鍼灸は、施術した局所はもちろんですが、全身的な血行の促進に効果があります。

当院では、手首の脈を診る(脈診)診察を行い、身体各所にあるツボへ鍼(ハリ)をして体のバランスを整えていきます。

とくに手足のツボへの刺鍼には、自律神経のバランスを整える作用があります。またホルモンの分泌を活発にし、からだの調子を整え、免疫力を高める効果もあります。

原因がはっきりしない顔面けいれんは、疲労、精神的ストレスなどにより、心身のバランスが崩れること(自律神経の不調)が原因で発症する場合が少なくありません。

内服薬だけでは思うように効果があがらないものでも、鍼灸でより早く回復をむかえられるようにサポートいたします。