ものもらい
<概要>
ものもらいとは、まぶたが赤く腫れたり痛みやかゆみを伴う症状をいいます。
ものもらいで一番多いのが、麦粒腫(ばくりゅうしゅ)と呼ばれるものです。まぶたには脂や汗の分泌腺や毛穴がありますが、その小さな穴から細菌が入って急性の化膿性炎症を起こしたものをいいます。原因となる菌は、私たちの生活環境に存在している黄色ブドウ球菌です。
他にも、霰粒腫(さんりゅうしゅ)と呼ばれるものがあります。まぶたの中にやや硬いできものをふれるのが特徴です。脂の成分を出す腺のマイボーム腺がつまることで、周囲に慢性の炎症が起きます。マイボーム腺がつまって起こるため、脂などの分泌物がたまってできものが形成されます。こちらは細菌感染によるものではありません。
<治療について>
本来からだが持っている抵抗力や免疫力が低下すると、細菌感染が起こりやすくなります。鍼灸治療は、からだのどこに変調が起こっているかの診察から始めていきます。からだの弱りは、臓腑(東洋医学の臓器)の調子と関わります。ものもらいの症状でも、当院は免疫力を高める目的の鍼灸治療を主とします。
患部にはお灸が効きます。目の周囲なので、熱感を極度におさえて施術します。やけどや跡が残るようなことはありません。
香辛料や刺激の強い食べ物、アルコールの摂取は、炎症を長引かせますので、ものもらいが発症している間は控えましょう。