むくみ
<概要>
一般的なむくみの原因は、水分の取りすぎや、塩分の摂りすぎがあります。また長時間座ったまま、立ったままなどの同じ姿勢の保持などによる疲労や寝不足、飲みすぎも、むくみの大きな原因となります。女性であれば、生理の時や、妊娠した場合も、妊娠中や妊娠後期、また産後もむくみの症状が出たりします。これはなぜ起こるかというと、血液の中の水分がリンパ管、もしくは血管の外側に染み出して、手や足そして顔などの皮膚の下にたまった状態をむくみと呼びます。一時的な要因であれば良いのですが、内蔵など体のどこかの機能に問題があってむくみとなっている表れている場合は、そのまま放置していると病気が悪化して大変危険なため病院での検査が必要となります。
<治療について>
東洋医学に「気・血・水」という言葉があります。からだの機能活動を維持する必要な物質です。これらがうまくからだを巡っていることで、からだが機能的に保たれるのです。「水」はからだの中では「津液(しんえき)」とも言われ、汗・涙・唾また鼻水などとしてからだの外に排出されます。また津液は栄養も含みます。その栄養がからだに吸収され不要なものとして外に排出される場合は、尿となり体外から出ていきます。水または津液が、からだを巡り適度に排出されるためには体内の環境が整っていなければなりません。東洋医学では臓腑の状態からむくみを考えていきます。
例えば「腎」は水を必要なものと不必要なものに分ける働きがあります。これが機能しない状態では排泄・吸収がうまくいかないため水分代謝が十分に行えません。こうなるとからだの中を水がうまく巡れなくなりむくみとなって症状が現れます。「腎」以外にも「肺」「脾」など、水分代謝の平衡を維持することに関わる臓腑の状態も診て治療を進めていくことが重要となります。