回転性めまい 西宮市 40代 女性
【主訴】回転性めまい
5日前に立っていられないほどの強いめまいを発症。
視界が回る、回転性のめまい。同時に嘔吐をくり返し、以後3日めまいが続く。その後も一日のうちに数回めまいが起こるために、不安感があり食欲がなくなる。耳鳴りや耳閉感や難聴はなし。
【愁訴】
睡眠中に目がさめやすい、背部の痛み。他の愁訴・既往歴は省略。
【治療1回目:3月11日】
右肝虚証として治療方針を立てる。
右太衝と右太谿、左光明、左豊隆の各ツボへ鍼を行う。
背部は鍼で軽くなでる様に散鍼をして、背部に残るの反応部や下腿後面へ皮膚に接触する程度の鍼をする(※施術はごく浅い鍼の刺入のため痛みを伴ないません)。側頚部にも接触鍼。督脈の反応部へ数か所、温灸を行う。
【治療2回目:3月15日】
めまいが起こりそうな感じは残る。
ツボを左太衝にして前回と同様の治療を行う。
【治療3回目:3月20日】
軽度ではあるがめまいを時々感じる。
右太衝と右豊隆、左光明に鍼を行う。
他の施術は同様に行う。次回までの治療期間が1週間空くため、太衝ー内関のツボへ自宅でお灸をして頂く(※治療効果を持続させる目的があります)。
【治療4回目:3月20日】
めまいがほとんど起こらなくなる。1週間仕事へ行けたために安心される。不安感がなくなると同時に、食欲も戻ってくる。
ツボを右行間にして、前回とほぼ同様の治療をする。
【治療5回目:3月27日】
仕事は忙しくても、めまいの再発はなし。食欲をふくめ、体調の改善がみられた。
前回と同様のツボ、施術を行い、めまいの治療を終了とした。
【治療家からひとこと】
本症例もストレスや身体の疲労から、体力が著しく落ちたことがめまいの発症にいたったと考えます。
東洋医学では、ストレスや感情の偏りにて内臓の働きが弱るとみていきます。これを内因(ないいん)といいます。
今回は肝臓の弱りから発症しためまいと診断し、肝(肝臓)の働きを助けるようツボを使い施術。東洋医学では肝とめまいは関わりが深く、特に視界が回転する様なめまい症状には、肝の働きが弱っている傾向があります。
患者様の体質や症状から、適切なツボを選び施術をして身体を整えていく上で、めまい症状に確かな効果が出ております。