肋間神経痛
<概要>
肋間神経痛の原因には原発性のものとウイルス性のものの2種類が考えられています。
原発性の原因とは、筋肉の疲労・緊張・ストレスや、同じ姿勢を長時間とったために神経が筋肉・骨に圧迫されることで、痛みが起こります。しかし、からだを動かさなくても痛みが持続する場合は、心疾患など他の原因が考えられます。
ウイルス性のものは帯状疱疹により引き起こされる痛みです。帯状疱疹ウイルスは神経節(神経の細胞が集まる部分)の中に潜伏し、からだの免疫力が低下すると増殖します。帯状疱疹ウイルスが原因で肋間神経痛が発症するケースがあります。
帯状疱疹ウイルスが原因の肋間神経痛の症状の特徴は、持続性の痛みや赤い発疹や水ぶくれが現れることがあります。皮膚症状が回復しても痛みだけが残り、いつまでも続く場合があります。これは帯状疱疹後神経痛といわれるものです。
<治療について>
肋間神経痛の発症時には、体力低下やストレス過多によりからだ全体のバランスや機能が低下している状態を伴っています。局所的な治療ではなく、からだの臓腑(臓器)状態を診察していきます。からだの不調や症状のほとんどは、臓腑の状態が根本で関係するためです。
また原発性の肋間神経痛は肩背部の筋や神経の過緊張を取ることも必要です。帯状疱疹ウイルスが原因の肋間神経痛には、ウイルスの増殖を防ぐように、からだの免疫力・抵抗力をつけるように鍼灸でからだを整えていきます。
帯状疱疹の症状が改善しても、肋間神経痛がなかなかひかないケースがよくあります。当院では、経絡(けいらく)の流れで患部を診断し、痛みへの対処いたします。毎回の鍼灸治療で、痛みが軽減していくようになれば完治の日は近くなります。