脉診流鍼灸治療 ~脉が表すからだの状態~
当鍼灸院では、治療の際に手の脉(脈・みゃく)を診ます。
東洋医学では望診・聞診・問診・切診の以上4つ診断法を、伝統的な四診法といいます。
脉診はこの中で切診の部類に入ります。切診はつまり現在の触診にあたります。(現代医学の触診とは診る内容が少し違います)
脉を診るということは、からだ内部の状態のおおよそ推測を立てることに優れています。
例えば、ある膝痛を主訴とされる患者様の脉の打ち方に堅い様な感覚を触れたなら、からだの中に冷えが入っているのではないか?とか血の巡りが悪いのではないか?など症状治癒の障害となる要因を予想出来てしまうのです。
脉診で得た情報に合わせて問診を行い「夕方から痛みが出やすい、冷やすと調子が悪い」と患者様がおっしゃるとからだを温めるツボを使い、冷えにくいからだ作りをめざします。
脉が堅く打っていたならば、からだに冷えが入ったか、激しい痛みでからだが緊張状態になっいる。また脉が早く打っているならば、からだに炎症が起こっている、風邪で発熱しそうだ等ということが分かり対処を考えることが出来ます。
これらを脉状(みゃくじょう)といいます。脉がどんな様子かを判断するのです。
脉状は他にも数種類あり、それぞれ病や症状の性質を表します。この脉状により治療方針を立てることが、幅広い疾患を根本から治療するうえでとても重要になります。