膝の痛み ~治療ポイントVOL5~

膝痛が慢性的になると、どうしても日常動作で痛む膝をカバーしてしまいますね。またご高齢の方が膝痛のため不自然な歩き方になるという傾向にあます。

こういう状態では、日常的に下半身の筋肉を正常に使っておられないことになります。

膝痛の患者様を診察する際のポイントとして、膝周辺の筋肉のつき方も重要な着眼点です。

筋肉はある程度柔らかく弾力性にとんでいる状態が正常です。しかし左右の膝周辺の筋肉量が違っていたり、ご高齢の方ですと大腿部前面(大腿四頭筋)の筋肉が痩せていたり、からだを上手に使えない状態になっておられます。

筋肉の痩せている部分、適度な張りのない部分に、鍼やお灸を施すことで筋肉の動きが正常に近づけることが出来ます。これはからだの内外を巡っている経絡(けいらく)は筋肉をも絡っているためです。

要穴(ようけつ)という手足のツボ、患部所見に適するカ所への施術により、筋肉の機能を回復させることが出来るのです。

慢性的な膝痛やご高齢の方の膝痛治療は、痛みを軽減させていくのはもちろんのこと、筋肉の正常な働きを取り戻す目的も治療方針に入れて行っております。