食欲不振と鍼灸治療1
暑さが増すこの頃、食欲が全然ないと訴えられる患者様を診させて頂きました。
ご高齢の方で、熱中症の対策のため水分補給は意識してされているようです。この時期これは必須な取組みですね。
しかし、一方で胃に必要以上の水分が貯まってしまうことにも繋がりやすいです。こうなると胃液も薄まるために食事の消化がしずらいという影響が考えられます。
これは現代医学的にも考えられることでしょう。
東洋医学では、これとは少し違い「胃」の機能面からみていきます。胃は食べ物の消化を司るものと東洋医学では考えるため、よく動く状態でなくてはなりません。
よく動く状態でいるためには、これを冷やことはよくありません。夏場ですと、果物や野菜(身体を冷やす種類のもの)、アイスクリームや氷を入れた飲料が、胃を冷やす可能性を高めます。
体力が少し落ちやすいこの時期、特にもともと食が細い方などは、食べやすいから安易に果物を多く摂取することも食欲不振を引き起こす原因となります。※水分補給はしっかり行ってください※
鍼灸治療では冷えが原因のものには温補する、又水分が停滞して機能ずらいものには水の排泄を促すよう施術をし、鈍っている胃腸の働きを促進していきます。
東洋医学では、その患者様の身体を診察して、原因を治療するという方針。患者様の身体に合わせて、鍼灸で気血を整えて機能的な働きを取り戻していきます。
紹介させて頂いた患者様も数回の治療で、食欲が戻ったと喜んでいただきました。ぜひこの時期お疲れが出やすい、胃腸のトラブルでお悩みの方は鍼灸治療を考えてみられてはいかがでしょうか。