腱鞘炎
<概要>
関節を動かすのは筋肉ですが、筋肉の延長部にあたり、力を四肢の先端に伝える筋(スジ)を腱といいます。この腱は、腱鞘というトンネルの中を通っていて、この腱と腱鞘の間に起きた炎症を腱鞘炎といいます。腱鞘炎もいくつかタイプに分けられるのですが代表的なものには以下のものがあります。
■ばね指…手指の掌側に炎症が起こり、指を曲げたり伸ばすときにひっかかりがある。痛みはあまり感じない。
■ドケルバン病…手首の親指側に起こる。手を使った時にいきなり激痛が走りるなど、患部への痛みが顕著にあらわれやすい。
<発症から治療まで>
「肝」という臓腑(東洋医学の臓器)はからだの筋(スジ)と関わるのですが、腱鞘炎の場合は肝へ治療をアプローチをしてすぐに軽快に向かうというわけではありません。しかし臓腑を診察して、からだ全体の調子を整える治療することで症状の早い改善が望めます。からだが修復する力が高くなる状態になるからです。
加えて、首、肩から腰にかけての反応(ツボまたは緊張部)への施術を行います。この施術は鍼治療を主に進めますが、まったく痛みのない方法で施します。これら肩から腰の緊張は心因的なストレスや精神的な疲労とも絡んでくるケースも多いように感じます。首、肩、背中の反応への施術は、からだの疲労はもちろん精神的な疲労も軽減させることに適しています。これらの反応が取れていくに従い、腱鞘炎も治癒に向かいます。