痔疾患
<概要>
痔の症状にはいくつか種類があります。大きく分けると、裂肛、痔核、痔ろうの3種類になります。裂肛というのは(切れ痔)のことで、肛門の皮膚が切れたり裂けたりする痔のことをさします。 痔核というのは(いぼ痔)のことで、直腸や濃いもんにいぼ状の血液のかたまりが出来た痔のことをいいます。 痔ろうというのは、肛門周辺に溜まった膿が排出される管が出来てしまう症状をさします。
切れ痔やいぼ痔は、患部に痒みや痛みが伴いやすく、裂けて出血することがあります。排便時にトイレットペーパーや便器に鮮血が見られることもあります。血便で鮮血の場合は、肛門管から出血する痔の症状ですが、便の色が黒っぽい場合は、 胃や十二指腸から出血している場合があります。 胃や十二指腸などの上部消化器から出血があり、便に血が混ざると胃酸の影響で便が黒くなります。 胃潰瘍や十二指腸潰瘍からの出血が考えられるため、素人判断しないように、肛門からの出血が認められた際には専門医の診断や検査を受けましょう。
痔を悪化させる原因は、便秘や下痢が代表的なものです。十分な睡眠、バランスが良い食生活、適度な運動、排便後は肛門の周りを清潔にしておくと痔疾患を予防できます。日常生活での立ちっぱなしや座りっぱなし、長時問同じ姿勢でいると血行を妨げるため、痔の原因となります。香辛料などの刺激物やアルコールの取り過ぎにも注意しましょう。
<治療について>
一般的に腰と臀部の付近の血行改善が必要です。
東洋医学でいうと、痔疾患の起こる肛門部分は「肝」「脾」「腎」「膀胱」という臓腑と経絡(けいらく)が関係してきます。痔になりやすい体質の方へは、これら臓腑の状態を診察していきます。そのうえで治療するツボを選んで、施術を進めていきます。体質を改善していく治療ですので、予防・再発防止にも役立ちます。