眼精疲労と頭痛
最近ではパソコンと向かい合う時間が長いと言われれ方は、患者さんの中でも非常に多いです。お仕事でもパソコンの使用頻度は高いと思われます。
それに伴った首や肩のこり、眼精疲労をつよく訴えられたりします。
目を使うと、物を見るために眼球に血液が必要となります。そのためたくさんの血液が送られてきます。
送られてくる血液に対して、下へ(体幹部へ)戻すことがスムーズに行われていれば問題はありません。しかしパソコンや長時間同じ姿勢をとっていると首・肩がこりやすくなるため…。頭部へ運ばれた血液が、今度は戻りずらくなってしまうため、頭部では血液が滞る状態になりやすいのです。
血液が頭に上がって、のぼせている状態といえます。こうなると頭痛が発症しやすくなります。
これが慢性的に続いたりすると、扁頭痛やめまいやストレスにより発症する諸症状の原因になったりします。最近はこのような症例が多いです。
この状態を東洋医学の言葉では「逆気(ぎゃくき)」といいます。治療としまして、上(上半身)にのぼった気血を下(下半身)に降ろす方針を立てます。
また逆気が進むと、身体の中の熱が上半身や頭部に集中しやすくなります。こうなると手足の冷え、上半身が火照るという冷えのぼせの状態を自覚しやすくなります。これが更年期障害やメニエール、突発性難聴、不眠症などの発症と関わることがあります。
逆気には、臓腑(東洋医学でいう内臓)の「肝(かん)」や「腎(じん)」を働きの弱りを治療していくケースが多いです。もちろん問診で発症の原因やお身体の状態を把握していく上で、他の臓腑を治療することもあります。
診察ではお身体の弱い部分を見極め、次にそれを改善するために選んだツボに鍼(はり)治療を行っていきます。患者様の症状やお身体の力により、治癒への時間にちがいはありますが、頭痛の治療には改善した後もある程度の定期的な治療をおすすめしております。