蕁麻疹(じんましん)

<概要>

じんましんはアレルギー性と非アレルギー性のタイプがあります。

アレルギー性じんましんは、ハウスダストや動植物との接触、食物などが原因となります。これらに含まれるアレルギーの原因物質をアレルゲンといいます。アレルゲンがからだの中で異物として認識されると、免疫細胞からさまざまな化学物質が放出されます。その中のヒスタミンという物質は皮膚の血管を拡張させるように働くため肌が赤く腫れ、またかゆみを感じる神経を刺激します。これがアレルギー性じんましんの発症メカニズムです。

非アレルギー性のじんましんは、ストレスなどの心因性のもの、熱さ寒さなど気温の変化で起こるものです。また風邪などの感染症がきっかけで発症するものもあります。おおよそは短期間のうちに治まる傾向にあります。

<治療について>

上記にもあるように、じんましんの起因要素によって治療が変わります。まずは問診にてアレルギー性のものか非アレルギー性のものか、症状が突発性に出てきたものか慢性的に続いているものかをお伺いします。

アレルギー性のものでは、アレルギー性鼻炎やアトピーの治療とアプローチが近くなります。

非アレルギー性のものでは、食あたり(食中毒)からくるものですとすぐに裏内庭や築賓といった解毒作用のあるツボにお灸での施術を行います。ストレスが原因と考えられるものには、体内の臓腑(東洋医学の臓器)の弱りを補います。

じんましんは皮膚に起こる症状のため、治療が皮膚表面だけに着目されがちです。しかし病理としては、からだの内部の反応が皮膚に出現するというものです。体内の環境に目を向けて、根本から治すということが必要と考えています。